しみじみ旨いということ

　体調が悪いときとか、病から復活した後とか、しみじみ旨いものを食べたいと思うことがある。
　しかし、しみじみ旨いって何だ？しみじみ旨いものって何だ？

　いくつか思いつくことがあった。
1.五臓六腑に染み渡る。サンゲタン、中華おかゆなどを思い浮かべた。お腹に熱と味が染み入る感じが良いと思ったから。
2.飲み込むのが惜しい。口の中で蕩けるように解ける。だから噛む必要はないんだけど、飲み込まずに味は香りが口の中に広がるのを愉しみたい。
3.懐かしさ。懐かしい記憶が呼び覚まされるもの。
　こんなことを考えた。

　で、白飯にアスパラガスを放り込んでみたら、これが旨かった。


　口の中に広がるアスパラガスと白飯の甘みがしみじみ旨かった。そこで気付いた。しみじみ旨いものは、案外シンプルである。そして、味付けはやさしい。

しみじみってのは、じわりと広がる喜びを噛み締めることなのかもしれんな。とりあえずそんな答えを得た夕飯であった。